「ローカルで動画を作れるようにして」とAIに頼んでみた

使っていないPCに、何か作ってもらえないか。ComfyUIの構築から、音のある15秒の動画までAIに頼んだ記録です。ブラウザとアプリの違い、画像入力のエラー、思い通りにならなかった踊りまで。

原稿の出典・確認状況

2026年9月の制作記録をもとにしています。本文の生成時間は、記載したPCと設定での計測値です。

余っているPCに、何か作ってもらえないか

使っていないデスクトップPCを、そろそろ売ろうかと思っていた。でも、裏でゆっくり動かして、何かを作ってもらう使い道もあるのではないか。そんな相談から、ローカルで動画を作る話が始まった。

最初から動画生成の仕組みが分かっていたわけではない。アプリを入れてもらったつもりなのにブラウザが開いて、「なんで?」と聞いたくらいだ。

やりたかったのは、少しおかしな映像。宇宙の屋台でロボットが土星を焼いているとか、きれいに着飾った大人の女性が、雰囲気とは違う変な踊りをするとか。手順を覚えることより、まずそういうものを作ってみたかった。

そこでAIに、PCの確認から必要なファイルの取得、設定、短い動画が出るところまでまとめて頼んだ。

ブラウザで開いていても、計算はPCの中だった

最初のComfyUIは、PCの中で動く処理の操作画面をブラウザに表示するものだった。ブラウザが見えているからといって、動画をクラウドで作っているわけではない。

ただ、普段使っているブラウザに制作のタブを増やしたくなかったので、専用のアプリ画面で使う Comfy Desktop に切り替えてもらった。その中で ComfyUI が動く構成だ。

使ったものを役割で分けると、こうなる。

役割 今回使ったもの
環境を調べ、構築と修正を進める Codex
制作の画面と実行環境 Comfy Desktop/ComfyUI
動かす前の静止画を作る Qwen-Image-2.1
文章や画像から、音声付き動画を作る MiniMax H3

ここでいう「ローカル」は、画像・動画・音声を生成する計算を自分のPCで行う、という意味。AIとの相談、資料の検索、最初のダウンロードにはインターネットを使った。全部がオフラインになったわけではない。

入れるだけでなく、一本できるところまで

今回の構築では、まずPCのGPUやメモリ、空き容量を調べ、アプリと生成に必要なモデルを用意した。モデルは生成に使う大きなデータで、アプリを入れれば全部そろうわけではなかった。

さらに、何を読み込み、どの文章や画像を渡し、どこに動画を保存するかをつないだ設定が必要になる。これがワークフロー。毎回一から組み直すのではなく、保存した作業のレシピを開いて使う。

最初は文章から約5秒のSF動画。その後、Qwenで元画像を作ってから、H3で動かす流れも用意した。画像を選び、動きや音の希望を書き、実行して、保存されたMP4を見る。

僕が欲しかったのは、インストール完了の報告だけではなかった。文章や画像を変えて、次の一本を自分で試せる状態だ。

取得するファイルを調べたり、配置したり、エラーを調べたりする作業はAIに頼めた。一方で、どんな映像にしたいか、出てきたものがイメージに近いかは、僕が伝え直している。

このPCでは、15秒を作るのに約5分半

実際に動かしたのは、Windows、Core i7-14700K、RTX 4070 SUPER(GPUメモリ12GB)、メインメモリ約64GBのPCだった。

保存した生成記録では、次の出力ができている。

作ったもの 長さ・大きさ 生成にかかった時間
宇宙のロボット屋台 約5.17秒・音声付き 約68秒
人物の元画像 768×1152 約20秒
元画像から作った動画 約5.17秒・音声付き 約86秒
長めのダンス動画 約15.08秒・音声付き 約5分28秒

導入やダウンロードにかかった時間は含めていない。このPCと設定での一例で、別のPCでも同じ速さになるという話ではない。

保存容量も小さくない。今回使ったH3とQwenのモデルだけで合計約61.7GBあり、アプリや完成した作品の分はさらに必要だった。余っている別のPCでの運転は、まだ試していない。

画像が見えるのに、動画にできない

途中では、元画像が画面に出ているのに「メディア入力が不足しています」というエラーも出た。

今回調べた範囲では、入力画像の指定と、画面側の候補の情報が一致していなかった。有効な画像を選び直し、設定を保存して、画面からもう一度生成するところまで直している。

サムネイルが見えることと、処理がそのファイルを読み込めることは違った。このエラーが出たら必ず同じ直し方、ということではないが、見た目だけでは判断できなかった場面だ。

翌日、普段の起動方法で開くと、昨日の環境が見えないこともあった。モデルや作品が消えたと決めつけず、設定と起動先を調べてもらい、保存先を整理した。動画を一度作れることと、次の日も迷わず使えることの間にも、作業があった。

「できた」と「思い通り」は、やっぱり別だった

15秒のファイルはできた。でも、頭の中にあった踊りとは違った。もっとこういう動きに、と見本を示し、20秒くらいにしたいと追加でお願いした。

このときは希望する見本の動きを確認できず、20秒の完成版は持ち越しになった。元画像を作り直し、15秒の動画を書き出すところまで進んだ。

それでも、「どうやって入れるのか」で止まっていたところから、「次はどんな動画にしようか」と試せるところまでは来た。次は長さだけでなく、伝えた動きに近づけられるかを見ていきたい。

※ ソフト名と制作内容は、今回使用した環境の記録です。最新製品の比較や推奨ではありません。生成した動画・画像を公開する前には、使用モデルの利用条件も別途確認します。

次の一本を試す前のメモ

同じように試してみたい人に向けて、今回の記録から先に確認したいことを整理します。これは別のPCへの導入手順や、動作を保証する設定ではありません。

  1. 「何を作るか」を小さく決める。 長い作品の前に、短い一本で画像入力・音・保存先を確かめます。今回も約5秒から始めました。
  2. 待ち時間の中身を分ける。 ダウンロードや導入の時間と、実際の生成時間は別に記録します。本文の約5分半は生成だけの値です。
  3. 翌日の入口を残す。 起動方法、保存したワークフロー、出力先をメモします。作品があることと、次回も同じ環境を開けることを分けて確かめます。
  4. 出力を最後まで見る。 MP4が保存されたかだけでなく、希望した動きになったか、音と映像が合っているかを自分で確認します。

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